「メニューからみた食卓調査2017」結果報告

2018年4月13日

メニューからみた食卓調査2017」結果報告
― 主婦は中食利用増、単身世帯男女は“イエナカ”増で自炊も ―

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株式会社日本能率協会総合研究所(代表取締役社長:譲原正昭 本社:東京都港区)は、2008年から毎年継続している調査の最新版として、20代~60代の主婦を対象に、「メニューからみた食卓調査2017」を実施いたしました。本調査は、主婦の調理に関する手作り志向やこだわり意識、加工食品・中食の利用実態など、その変化を検証するために実施しているものです。今回は、20代~60代の単身世帯(一人暮らし)男女を調査対象に追加し、比較しました。

よく登場する主食メニューは、家庭ではカレー・和風めん類。単身男性はカレー・チャーハン、単身女性は和風めん類・パスタ。

主婦は「カレー」「和風めん類(そば・うどん等)」が8割超。単身男性は「カレー」5割「チャーハン・ピラフ・焼き飯」4割強、単身女性は「和風めん類」44%、僅差で「パスタ・スパゲッティ」。

レシピの情報源は、インターネットのレシピサイトがTOP。単身女性は母から4割、単身男性も4割が調べて新メニュー挑戦。

主婦では「インターネットのレシピサイト等」71%、「テレビ番組」「料理本・レシピ集」ともに5割台。単身女性は「母親・姑(義母)」4割台で高く、単身男性は「ネットのレシピサイト」が41%。

主婦の「出来合い品活用」は増加。「料理好き」「素材から手作り」は減少の中、主婦30代で意欲のUP目立つ。

料理好きなほう64%で徐々に減少。素材から手作りするほう50%で、10年で10ポイント弱減少。出来合い品を活用するほう68%で、主婦60代・50代では増加、主婦30代では10ポイント弱減少。

主婦は忙しい時のため、副菜の野菜メニューを作り置き。単身女性は節約・忙しい時のため・日持ちのために作り置く。

主婦では「忙しい時・時間のない時のために作り置きをする」43%、「副菜となるおかずが多い」「野菜メニューが多い」が3割超。単身女性では、「食費を節約するために作り置きをする」が40%。

単身世帯男女は、家で夕食を食べる頻度が12年→17年で増加中。「毎日」は、男性が4割半、女性が5割に。

男性は「毎日」43%、12年から13ポイント増加、「週に1回以下」が32%から10%に。女性は「毎日」が49%、12年から16ポイント増加し、「週に1回以下」が32%から5%に減少。

【調査概要】

  • 調査対象:首都圏・中部圏・近畿圏に居住する、〔主婦〕20代~60代の既婚女性
    〔単身世帯男女〕20代~60代の一人暮らしの男性・女性

  • 調査方法:日本能率協会総合研究所「モニターリサーチ・システム」利用による
    〔主婦〕FAX調査
    〔単身世帯男女〕インターネット調査

  • 有効回収数:〔主婦〕1,073人(発送数1,500人、有効回収率71.5%)〔単身世帯男女〕600人
  • 調査実施日:〔主婦〕2017年7月13日~20日〔単身世帯男女〕2017年7月21日~25日

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よく登場する主食メニューは、家庭ではカレー・和風めん類。単身男性はカレー・チャーハン、単身女性は和風めん類・パスタ。

あらかじめ65項目のメニューの選択肢を挙げ、月に1回以上、食卓に登場するメニューを聞きました。主食メニューをみると、主婦の回答では「カレー」「和風めん類(そば・うどん等)」が8割を超えて高く、次いで「パスタ・スパゲッティ」が7割以上、「焼きそば」「チャーハン・ピラフ・焼き飯」「丼もの(牛丼・親子丼等)」「ラーメン等中華めん類」が6割台で続きます。
単身男性では、「カレー」は5割が月に1回以上食卓に登場すると答えて最も高く、次いで「チャーハン・ピラフ・焼き飯」が4割強、「和風めん類(そば・うどん等)」「パスタ・スパゲッティ」が4割弱で続きます。
単身女性では、「和風めん類(そば・うどん等)」が44%と最も高く、僅差で「パスタ・スパゲッティ」、「カレー」「チャーハン・ピラフ・焼き飯」が4割弱で続きます。
単身世帯の男女は、主婦のいる一般家庭よりは少ないものの、自宅で主食メニューを食べる機会も多く、男性ではご飯メニュー、女性ではめん類の方が多いという結果でした。

図表1 月に1回以上、食卓に登場するメニュー【主食メニュー】(MA)

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レシピの情報源は、インターネットのレシピサイトがTOP。単身女性は母から4割、単身男性も4割が調べて新メニュー挑戦。

メニューの作り方・レシピを、誰から・何から知ることが多いかを聞きました。
主婦では「インターネットのレシピサイト等」が71%と7割を超えて1位、次いで「テレビ番組」「料理本・レシピ集」がともに5割台、以下「母親・姑(義母)」が5割弱、「雑誌記事」「友人・知人」「店頭や商品パッケージにあるレシピ」が2割台で続きます。最近目立つようになった「レシピ動画」は18%でした。
単身女性は「インターネットのレシピサイト等」の64%に次いで「母親・姑(義母)」が4割台で高いのが目立ちます。主婦20代・30代と同様の傾向で、調理経験の浅い女性は母から料理を教わる機会が多いようです。
単身男性は「インターネットのレシピサイト等」が41%、「1つもない」が37%でした。単身男性は、作ったことがない食べたいメニューをネット検索して、新しいメニューにも挑戦するような自炊派が  4割いる一方で、ほとんど自炊しない人を含む「1つもない」も同程度でした。

図表2 メニュー・レシピの情報源(MA)

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主婦の「出来合い品活用」は増加。「料理好き」「素材から手作り」は減少の中、主婦30代で意欲のUP目立つ。

料理や食事作りの心がけについて、「はい」~「いいえ」で答えてもらいました。
主婦をみると、「料理をすることは好きだ」については、「はい」が28%で、「どちらかといえばはい」を合わせて64%が料理好きなほうでした。主婦全体では料理好きなほうは2008年から10年で徐々に減少傾向にあり、特に主婦50代では10ポイント以上減少していました。一方、主婦30代ではこの10年で増加傾向です。
「料理は素材から手作りする」については、「はい」が9%で、「どちらかといえばはい」を合わせて50%が素材から手作りするほうでした。主婦全体では素材から手作りするほうも、この10年で10ポイント近く減少しており、特に主婦60代で18ポイント、主婦50代で15ポイント減少していました。
「出来合い品(冷凍食品・レトルト・総菜等)を上手に活用している」については、「はい」が21%で、「どちらかといえばはい」を合わせて68%が出来合い品を活用するほうでした。主婦全体の出来合い品活用もこの10年で増加傾向にあり、特に主婦60代で20ポイント、主婦50代で16ポイント増加していました。一方、主婦30代では10ポイント近く減少です。
主婦全体では、「出来合い品活用」が増加、「料理好き」「素材から手作り」が減少となり、その傾向は特に主婦60代・主婦50代のベテラン主婦に顕著でした。一方で、主婦30代では逆の傾向が表れており、料理への意欲の高まりがみられました。

図表3 〔主婦〕料理や食事作りにおける心がけ(SA)

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主婦は忙しい時のため、副菜の野菜メニューを作り置き。単身女性は節約・忙しい時のため・日持ちのために作り置く。

おかずの作り置きについて、あてはまる目的やどのようなメニューが多いかを聞きました。
主婦では、「忙しい時・時間のない時のために作り置きをする」という回答が43%と高く、特に主婦20代・30代では5割を超えていました。メニューでは「副菜となるおかずが多い」「野菜メニューが多い」がともに3割を超えていました。「副菜」は主婦20代・30代で、「野菜」は主婦60代で高い回答でした。
単身女性では、「食費を節約するために作り置きをする」が40%と最も高く、次いで「忙しい時・時間のない時のために作り置きをする」「傷みやすい食材を日持ちさせるために作り置きをする」でした。メニューとしては「野菜メニューが多い」が目立っています。
単身男性でも4人に1人が「食費を節約するために作り置きをする」と回答しています。
最近話題の『作り置き』ですが、若い主婦では忙しい時の対策として行っていました。一方、単身女性では、節約のためが目立ち、一度に食べきれない野菜を日持ちさせるため作り置いているようです。

図表4 作り置きの実態であてはまること(MA)

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単身世帯男女は、家で夕食を食べる頻度が12年→17年で増加中。「毎日」は、男性が4割半、女性が5割に。

単身世帯男女に、家で夕飯を食べる頻度を聞き、2012年・2015年に実施した調査と比較しました。
単身男性は、「毎日」という回答が43%と最も高く、「週に5~6回」と合わせて7割以上がほぼ毎日家で夕食を食べています。2012年と比較すると、「毎日」は13ポイント増加し、「週に1回以下」が32%から10%と3分の1に減少しています。
単身女性は、「毎日」が49%とほぼ半数、「週に5~6回」と合わせて8割以上がほぼ毎日家で夕食を食べています。2012年と比較すると、「毎日」が16ポイント増加し、「週に1回以下」が32%から5%にまで減少しています。
2012年と比較して、男女とも家で夕食を食べる人が大幅に増加しています。外食が多いイメージの単身世帯男女ですが、ほぼ毎日家で夕食を食べている人が多数派という結果でした。前述の通り、男性でも新メニューに挑戦するような自炊派は少なくなく、女性は作り置きなどの工夫をして自炊している実態が浮き彫りとなりました。

図表5 〔単身世帯男女〕家で夕食を食べる頻度(SA)

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調査の内容

メニューからみた食卓調査2017」は、20代~60代の主婦を対象に、調理に関する手作り志向やこだわり意識、加工食品・中食の利用実態など、その変化を検証するために実施しているものです。さらに、【オプション調査】として20代~60代の単身世帯(一人暮らし)男女を調査対象に追加しました。
【調査の内容】

1)料理・食に対する意識・行動
2)日常メニューのポジショニング
メニュー65品目:①定番メニュー ②手作りメニュー 
        ③イベントメニュー ④中食メニュー ⑤時短メニュー
3)代表メニューの作り方
調理実態:①パスタ・スパゲッティ ②ハンバーグ
     ③から揚げ ④煮魚 ⑤みそ汁
4)夕食・昼食・お弁当作り・作り置きについて
  メニューレシピの情報源
  夕食シーン:①家族全員の夕食頻度、②夕食メニューの決め方
  昼食シーン:①普段の昼食スタイル、②昼食メニュー
  お弁当:①お弁当を持っていく家族、②お弁当作りの意識・行動
  おかずの作り置きについて
5)中食利用と買い物行動
  市販の素・調理用ソース・簡便調味料:①利用品目、②利用実態と理由
  中食・外食の利用:①よく行なう、②抵抗感 
  買い物行動:①購入重視点、②食品購入時の心がけ

本調査は、食卓とメニューの生活者データベースとして、食生活のマーケティング戦略に必要不可欠な基礎調査データです。今回はその中から、「よく登場する主食メニュー」「メニュー・レシピの情報源」「〔主婦〕料理や食事作りにおける心がけ」「作り置きの実態であてはまること」「〔単身世帯男女〕家で夕食を食べる頻度」に焦点を当てて調査の結果を報告しています。

調査購入のご案内

本調査は、弊社自主企画による調査に複数企業がご参加いただく方式で実施し、以下のアウトプット一式を提供いたします。

購入費用

〔主婦〕定価430,000円(税別)/MDBメンバー価格390,000円(税別)

〔単身世帯男女〕【オプション調査】追加購入費用160,000円(税別)
※〔単身世帯男女〕のみの購入はできません。

調査のアウトプット

〔主婦〕

  • 調査報告書:A4判・51ページ・2017年9月発行
  • 集計結果表:A4判・497ページ・2017年8月発行
  • 集計データ(CD-ROM):クロス集計、ローデータ、他

〔単身世帯男女〕

  • 集計結果表:A4判・358ページ・2017年8月発行
  • 集計データ(CD-ROM):クロス集計、ローデータ、他

※本調査の成果物の著作権は(株)日本能率協会総合研究所が保有します。

※弊社は、本調査にご参加・購入いただいた企業(法人・個人)以外には、成果物を提供いたしません。ただし、本調査を告知するための限定的な利用、及び発刊から一定期間経過後はこの限りではありません。

※本調査の成果物のご利用はご参加・購入いただいた企業(法人・個人)の内部でのご利用のみに限らせていただきます。

本件についてのお問い合わせ先

株式会社日本能率協会総合研究所

経営・マーケティング研究部 リサーチグループ 担当:土井
〒105-0011 東京都港区芝公園3-1-22
TEL: 03-3578-7607 FAX: 03-3578-7614 E-mail:info_mlmc@jmar.co.jp

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