第1回から第3回までの活動で、新事業のテーマ策定というマイルストーンに到達しました。自分たちにとっての有望新事業・新商品の可能性はどこにあるのかを、俯瞰から具体化で捉えた外部環境と、自社の強みを組み合わせることによって探索してきた成果です。何をやるのか(WHAT)、なぜそこを狙うのか(WHY)、がここまで明確になったと思います。
第4回以降はビジネスプラン策定ステージに進みます。
これまでの検討過程で生まれたテーマを練り上げてより具体化していくと同時に、そのテーマをどのようにして事業として成立させるのかというHOWの視点からの検討を加えた、事業計画(ビジネスプラン)策定方法についてご説明していきます。
※無断転載・引用禁止
1.環境変化と強みの認識
これまでの活動では、どこにチャンスがあるか、自社の強みを生かせる領域はどこか、という視点で探索を行ってきました。この活動プロセスを経て選定されたそれぞれのテーマについて、この先事業としての検討を推進させるために、ビジネス・事業という視点での目指すべき方向と課題を確認しておきます。
その検討フレームとしてSWOT分析を活用します。アルファベットはそれぞれ、S(強み:Strength)、W(弱み:Weakness)、O(機会:Opportunity)、T(脅威:Threat)の4つの視点を表します。事業計画の作成にあたり、俯瞰的に強み・弱みの観点から内外の環境を把握でき、それを踏まえた戦略方針の立案を検討することに適したフレームワークです。
これまでの活動では、どこにチャンスがあるか、自社の強みを生かせる領域はどこか、という視点で探索を行ってきました。この活動プロセスを経て選定されたそれぞれのテーマについて、この先事業としての検討を推進させるために、ビジネス・事業という視点での目指すべき方向と課題を確認しておきます。
その検討フレームとしてSWOT分析を活用します。アルファベットはそれぞれ、S(強み:Strength)、W(弱み:Weakness)、O(機会:Opportunity)、T(脅威:Threat)の4つの視点を表します。事業計画の作成にあたり、俯瞰的に強み・弱みの観点から内外の環境を把握でき、それを踏まえた戦略方針の立案を検討することに適したフレームワークです。
※無断転載・引用禁止
以下の条件を考慮しながら各象限にプロットしていきます。
◆自社内の状況
・競争上優位に働くもの ⇒ S(強み:Strength)
・競争上マイナスになるもの ⇒ W(弱み:Weakness)
◆ 環境条件の変化
・環境条件の変化の中で、自社にプラスに働くもの ⇒ O(機会:Opportunity)
・環境条件の変化の中で、自社にマイナスに働くもの ⇒ T(脅威:Threat)
事業計画策定のスタート地点として、プロットしたような状態にあることを確認します。それを踏まえ、以下の点を方向と課題として留意しながら事業計画の策定に進みます。
・機会を活かすことができるか、逆に脅威をチャンスに転化できないかを検討する
・状況によって強みが弱みにもなり、弱みが強みにもなる。状況の変化を把握すること
・弱みは認識されやすいが、強みは認識されにくい点を意識する
・強み・弱みは相対的な表現であり、だれに対して、何に対しての強み・弱みか、という比較対象とする相手を意識することが必要
2.ビジネスモデル開発のための市場動向把握と顧客ニーズ分析
次に、ビジネスモデル開発のため、テーマごとに市場動向把握と顧客ニーズ分析について、文献情報調査とインタビュー等のフィールド調査の双方から行います。
市場動向は、タイプ別、用途別などの市場細分化を行い、細分化した市場での規模や成長性を把握します。全体としての市場の規模感はある程度、文献情報で把握できますが、細分化すればするほど公開レベルでの情報は少なくなり、把握が困難になります。複数のデータの組み合わせによる推計や、インタビュー調査で得られた情報などを用い、可能な限り細分化した市場の定量把握を行います。
顧客ニーズ分析では、下記4点を明らかにします。
・重視特性/レベル
・競合商品
・需要量
・条件、課題
重視特性/レベルとは、用途別に購買決定の際に 「何を重視するのか、どれくらいのレベルを重視するのか」を明らかにすることを意味します。
競合商品は顧客が比較対象としている商品です。フィールド調査の中で顧客が想定する比較対象商品を聞いてみると、初めて聞く企業名、商品名が出てくるケースがよくあります。真の競合先はこうした機会に明らかになることが多くあります。
需要量は、この先の活動で収支や生産計画を立てるときの指標となるので、可能な範囲で調査します。
条件、課題については、顧客が導入のために事前にクリアしておく必要がある条件や課題です。新規性の高い商品・サービスがテーマであるほど、導入に条件、課題が付帯しています。例えば、提案された装置を導入するためには再度、許認可を得なければならないといった導入のための認可取得を条件、課題と捉えます。
また、フィールド調査において、顧客の意思決定構造はどのようになっているか、キーパーソンの属性、意思決定パターンや嗜好性についても把握します。
※無断転載・引用禁止
第5回は「事業化コンセプト抽出」をお送りする予定です。
株式会社日本能率協会総合研究所のご支援メニューついて
(株)日本能率協会総合研究所では、新事業創出活動のご支援を行っております。ここまでのコラムでご紹介したようなテーマ創出の活動から事業企画のご支援も、お客様の課題に合わせてカスタマイズしてご支援いたします。さらに、市場動向の把握や、顧客ニーズの把握のための調査のご支援も可能です。詳しくはこちらのページをご覧ください。
◆新規事業開発支援 課題に応じてカスタマイズ可能な支援プログラム:研修から事業開発伴走支援まで
https://www.jmar.biz/business_development/
※本サイトのコンテンツは、(株)日本能率協会総合研究所または「日本能率協会グループ」により提供されています。
(株)日本能率協会総合研究所または日本能率協会グループの使用許諾者がコンテンツの権利を有しています。
◆新規事業開発支援 課題に応じてカスタマイズ可能な支援プログラム:研修から事業開発伴走支援まで
https://www.jmar.biz/business_development/
※本サイトのコンテンツは、(株)日本能率協会総合研究所または「日本能率協会グループ」により提供されています。
(株)日本能率協会総合研究所または日本能率協会グループの使用許諾者がコンテンツの権利を有しています。