※前編はこちらをご覧ください。
前編では、新製品開発を任されたサトウさんが情報収集に奔走した結果、開発の方向性を見失ってしまった過程をご紹介しました。後半では、そんなサトウさんに弊社JMARが支援した結果と、そこから得られた示唆・ポイント等についてご紹介します。
前編では、新製品開発を任されたサトウさんが情報収集に奔走した結果、開発の方向性を見失ってしまった過程をご紹介しました。後半では、そんなサトウさんに弊社JMARが支援した結果と、そこから得られた示唆・ポイント等についてご紹介します。
JMARの調査提案
困り果てるサトウさんの同僚から相談を受けたJMARは、「新素材」の新製品計画立案のために、新素材に対するニーズ調査、受容性評価の調査を提案しました。
【提案テーマ】
1. パワーデバイスの最新市場動向、技術動向、将来予測調査(デスクリサーチ)
2. パワーデバイスの受容性、ニーズ動向の調査(パワーデバイスメーカーの開発担当者に対するインタビュー調査)
【取材対象(候補)】
【調査内容】
この調査提案を目にしたサトウさんは、当初は懐疑的でした。すでに自分自身で1年以上かけてパワーデバイスメーカーの開発者に新素材のニーズを聞き回っており、この調査はもう済んでいる、意味がない、と考えていました。
サトウさんのそんな反応を耳にしたJMARは、40年以上の豊富な調査実績・ネットワークに基づく中立的な立場からの調査は、サトウさん自身の調査とは違った観点の結果になるはず、と説得し、調査実施にこぎつけました。それでもまだ、サトウさんは半信半疑のままでした。
【提案テーマ】
1. パワーデバイスの最新市場動向、技術動向、将来予測調査(デスクリサーチ)
2. パワーデバイスの受容性、ニーズ動向の調査(パワーデバイスメーカーの開発担当者に対するインタビュー調査)
【取材対象(候補)】
【調査内容】
この調査提案を目にしたサトウさんは、当初は懐疑的でした。すでに自分自身で1年以上かけてパワーデバイスメーカーの開発者に新素材のニーズを聞き回っており、この調査はもう済んでいる、意味がない、と考えていました。
サトウさんのそんな反応を耳にしたJMARは、40年以上の豊富な調査実績・ネットワークに基づく中立的な立場からの調査は、サトウさん自身の調査とは違った観点の結果になるはず、と説得し、調査実施にこぎつけました。それでもまだ、サトウさんは半信半疑のままでした。
予想した結果とのギャップ
サトウさんの期待値は低かったものの、調査結果の報告を受け、サトウさんは思わず息を飲みました。自身が調査した結果とJMARが調査した結果では、決定的な差異があることに気づきました。これまでのサトウさんが一生懸命集めた情報は全体の一部(断片)であり、俯瞰的な情報収集・整理ができていないことがJMARの調査結果では浮き彫りになっていました。
JMARの調査では、新素材の開発者(大学教授)の「思い」などに捉われず、客観的な立場から新素材に対する評価を確認できました。そして、サトウさんが想定していなかった新たな用途や技術的なニーズも把握できました。ある開発者からは、「高放熱構造」が今後の成長分野であり、これに適応した素材が強く求められているとの情報が得られたのです。この情報はX社の今後の開発戦略に大きな影響を与え、プロジェクトは新たな方向に舵を切ることになりました。
JMARの調査では、新素材の開発者(大学教授)の「思い」などに捉われず、客観的な立場から新素材に対する評価を確認できました。そして、サトウさんが想定していなかった新たな用途や技術的なニーズも把握できました。ある開発者からは、「高放熱構造」が今後の成長分野であり、これに適応した素材が強く求められているとの情報が得られたのです。この情報はX社の今後の開発戦略に大きな影響を与え、プロジェクトは新たな方向に舵を切ることになりました。
調査を終えて
最終の調査報告を終えたところで、サトウさんはこんな風に話してくれました。
「新製品のニーズ調査や受容性評価を自分一人で行うと、視野が狭くなってしまい見落としが出てしまうことを実感しました。そして、自分の仮説や願望を補強するような見解ばかりを重視していたことにも気づかされました。」
「自身で調査を行うと、次々と新たな要望が寄せられ、ドツボにはまってしまい、身動きがとれなくなって大変でした。自分のやり方では、客観的にこの新素材開発の今後の方向性を見極めるのは難しかったと思います。」
最終的に、サトウさんはJMARの調査結果をもとに、X社の経営陣に対して新製品開発の方向性を提案しました。経営陣も納得し、プロジェクトは再び動き出しました。その後、サトウさんが開発に携わった新製品は、パワーデバイス市場での成功が期待される製品になりつつあります。
「新製品のニーズ調査や受容性評価を自分一人で行うと、視野が狭くなってしまい見落としが出てしまうことを実感しました。そして、自分の仮説や願望を補強するような見解ばかりを重視していたことにも気づかされました。」
「自身で調査を行うと、次々と新たな要望が寄せられ、ドツボにはまってしまい、身動きがとれなくなって大変でした。自分のやり方では、客観的にこの新素材開発の今後の方向性を見極めるのは難しかったと思います。」
最終的に、サトウさんはJMARの調査結果をもとに、X社の経営陣に対して新製品開発の方向性を提案しました。経営陣も納得し、プロジェクトは再び動き出しました。その後、サトウさんが開発に携わった新製品は、パワーデバイス市場での成功が期待される製品になりつつあります。
調査の処方箋
- ・自社で行う調査と、外部機関を活用した調査のメリット/デメリットを踏まえて計画を検討する。
- ・自社で直接(自社名を開示して)ユーザー候補企業にアプローチするのは、情報セキュリティの観点から避けた方がいい場合もある。
- ・自社(開発メーカー)の立場で行うニーズ調査と、しがらみのない客観的な立場(外部機関)の調査では、調査の視点が異なり、取材先からの目線も異なる。意思決定に活用する客観的な情報の収集は、実績豊富な外部機関の活用も検討する。
担当者だけですべて抱え込まず、走り出す前に、予算や期限、期待するアウトプット・成果なども含め、JMARにお気軽にご相談ください。
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(株)日本能率協会総合研究所の使用許諾者がコンテンツの権利を有しています。
※この事例はフィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。
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