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2024.10.09 UP

調査の処方箋~JMARのご支援事例~
第1回 自動車部品メーカーの新製品開発(前編)





新たな挑戦

自動車部品メーカーX社で新製品開発を担当するサトウさん(50代)。
急速なEVシフトによってエンジン関連の自動車部品の将来が見通せなくなってきたため、自動車部品ではない、新たな市場開拓のための新製品開発を任されています。
ただ、自社にとっては新しい分野での取り組みのため、なかなか思いどおりに進んでいません。




新素材との出会い

サトウさんが非自動車分野での新製品開発に取り組んで約2年。新製品のネタ探しのため、あちこちにアンテナを張って情報を収集していました。
そんな中、新素材の研究開発を進めている大学教授から、「これまでにない高温耐熱性のある新素材が開発できたので、X社と共同で新製品開発をしたい」との依頼が舞い込んできました。まさに渡りに船だったサトウさんは、その新素材をもとに非自動車分野の新製品開発を行うことにしました。

サトウさんが新素材の有望用途として目をつけたのが、パワーデバイス向け材料でした。パワーデバイスは配電設備などの重電向け市場をはじめ、鉄道などでも今後の市場拡大が見込まれており、高耐熱性の新素材の用途として有望なのではないか、との仮説を立てました。




情報収集に奔走

その後、サトウさんは自分自身の足で主要パワーデバイスメーカー各社にアプローチし、技術開発者に対して、開発中の新素材に関する評価や受容性についてヒアリングを重ねていきました。それから1年が経ち、サトウさんの手元には30枚を超えるパワーデバイスメーカーの担当者の名刺が集まっていました。
パワーデバイスに求められる新素材のニーズを聞けば聞くほど、パワーデバイスの開発者からは新たな要望が寄せられました。こうした要望に対応するため、サトウさんは大学教授と自社の開発部門を巻き込んで、実験データの収集やさらなる研究開発を進めていきました。




集めた情報に振り回される日々

サトウさんは新素材に対する評価や期待に手ごたえは感じていました。しかし、パワーデバイスメーカーの開発者から寄せられる開発要求は多岐にわたり、A社の要望に対応すればB社の要望がかなわなくなる等の問題が生じ、サトウさんの目的である新製品開発の方向性が見えなくなってしまいました。
サトウさん自身のこれまでのヒアリングは、技術的には深い内容でしたが、新素材の客観的な位置づけを整理できる内容ではありませんでした。そのため、パワーデバイスの開発者から個別のニーズを聞き出しても、会社として今後新製品開発の方向性について「意思決定」できる情報にはならなかったのです。

困り果てるサトウさんを見かねたX社の同僚は、日本能率協会総合研究所(JMAR)に支援を求めることにしました。


後編に続く

※後編では、JMARがどのようにサトウさんを支援したのか、そして外部機関に調査を依頼する時のポイント等をご紹介します。





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