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2022.08.19 UP

新規事業開発の進め方【第2回】






第1回では「ビジネスチャンス探索」として、広く世の中を起点として変化の兆しやそれによって起こり得る事象を想定しながら、マクロ環境を俯瞰的に捉えることをご説明しました。
今回(第2回)は「有望事業・商品を探索するための調査」として、前回捉えた、これから世の中で起こる変化やその兆しが、さらに産業・ビジネスへどのような影響をもたらすのかを調査、洞察する方法についてご説明します。


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1.成長市場探索

成長市場とはライフサイクルの中で、
・探索期から成長期に位置付けられる市場で著しく伸長している市場
・成熟期にある中で革新が進む市場
を指します。
ビジネスチャンスを探索する場合に成長市場を意識することは過去においても現在においても重要です。

また、成熟期の中にある中で革新が進む市場についての意識は忘れがちです。マクロ的視点ではその市場は成熟期であっても、個別に見ていくと成長期と衰退期が存在し、通算すると成熟期になるような市場です。成熟期においても、細分化を意識すると成長市場は見つけやすくなります。


2.革新市場のビジネスチャンス探索の視点

伸長している市場および革新が進む市場でビジネスチャンスを探索する際に、いくつかの視点があります。
まず、規制緩和・規制強化の動きがあるかを確認するのは有効です。規制の変更によって成長が加速する市場が存在し、成熟期の中でも規制が変更されて革新が進む市場が生まれます。
次に社会ニーズの変化があります。ニーズが多様化してくると商品のバリエーションが
広がる、多用途に展開することなどで市場が伸長します。
技術革新によっても、業務プロセスの変革が起こる、これまで実現のための障害となっていた技術的ハードルがクリアされる、といった変革が実現します。

また、異業界からの参入や新興企業の参入により、産業構造の変化が起こるといった変革もあります。業界再編や企業統合によって、業務プロセスの集中処理が行われることや一括してプロセスの外部委託などの動きが発生することもあります。
これらは、第1回で捉えようとしていたマクロ環境における変化と同様の事象が市場においても起こっている状態といえます。このような変化を的確につかむことがビジネスチャンスと発見のために重要です。


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3.産業予測と事業機会分析

こうして捉えたビジネスチャンスにおいて、今後さらにどのような変革が起こるのか、を洞察することが事業機会分析です。事業機会はキーワードのような表現で概念的に理解します。また、事業機会は、ニーズ起点と技術起点の2種類の起点で検討します。

ニーズ起点の例としては以下のようなキーワードがあります。
■安全、安心
■健康・快適
■働き方

技術起点では、このようなキーワード例があります。
■ ICT
■ライフサイエンス
■新エネルギー
■代替資源

そして、上記を踏まえた事業機会分析のポイントとしては
・今後の成長機会、事業機会を見つける
・それらの成長機会と自社との関連を結び付ける
ことが重要となります。特に後者の「自社との関連を結びつける」は重要です。第1回で述べた自社経営資源の抽出を踏まえて、自社がその事業機会に取り組む理由・背景、を理解するとその後の企画立案が進めやすくなります。


第3回は「有望事業・新商品テーマ設定」をお送りする予定です。




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