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2025.10.30 UP

30分で学ぶ統計解析 『重回帰分析』 編

「重回帰分析と単回帰分析の違いが、実はよくわかっていない…」
「重回帰分析の実施方法がわからない…」
「分析結果をどのように解釈して、どう活かせば良いのか迷う…」
そんなあなたにぴったりの動画です。

この動画では、重回帰分析の概要、Excelでの実施方法、実務での活用方法を“やさしく・実践的に”学ぶことができます。理論と実務の両面から重回帰分析を“使う力”を身につけます。



◆30分で学ぶ統計解析セミナー
重回帰分析を仕事に活かす:計算の仕組みと実践活用のポイントを学ぶ


こんな方におすすめ!
 ◆ データ分析について基礎力を身に付けたい方
 ◆ 重回帰分析の意味や計算方法をしっかり理解したい方
 ◆ 分析結果を適切に実務で活かしたい方




プログラム

1. 重回帰分析とは
2. Excelで実際に重回帰分析をやってみましょう
3. 重回帰分析を実務で活用する際のポイント




講師

 株式会社日本能率協会総合研究所
 MDB事業本部 経営・マーケティング研究部
 部長 稲富 健

【略歴】
民間企業のマーケティング戦略立案支援を目的とした様々なリサーチ・コンサルティングに従事。部門全体としては年間200案件を超える、リサーチをベースとしたコンサルティング・マーケティング支援の統括責任者。専門統計調査士を保有。

<執筆・取材>
日本経済新聞:日本経済新聞「私見卓見」(2019年 8月15日付)
技術情報協会:研究開発リーダー(2020年3月号) 高齢者マーケティングを成功させるために必要となる視座
ビジネス誌「PRESIDENT」(2021年5月):アクティブシニア特集
ファイナンシャルプランナー向け業界誌 “KINZAI Financial Plan”(2022年8月)



本動画に関するお問い合わせ

株式会社日本能率協会総合研究所 経営・マーケティング研究部
担当:稲富
住所:〒105-0011 東京都港区芝公園3-1-22 日本能率協会ビル
TEL:03-3578-7607 
e-mail:info_mlmc@jmar.co.jp



本動画の要約

1. 導入・単回帰分析の復習
定義:「1つの要因(説明変数)から結果(目的変数)を予測する」手法。(数式:y = ax + b)。
(例:広告費から売上を予測する、駐車場台数から来店客数を予測する)
単回帰分析では要因が1つに限定されるが、実際のビジネスでは複数の要因が影響することが多いため、より発展的な分析である重回帰分析が必要となる。

2. 重回帰分析の基本
定義:複数の説明変数から1つの目的変数を予測する分析(式:y = a₁x₁ + a₂x₂ + … + aₙxₙ + b)
各係数(a₁, a₂, …)は、それぞれの変数が目的変数に与える影響の強さを示す。
 <確認すべき視点>
 統計的に有意な説明変数はどれか(P値で確認)
 どの変数がより強い影響を持つか(係数の比較)
 モデル全体としての説明力はどの程度か(調整済みR²)
 説明変数同士に重複や相関がないか(多重共線性の確認)

3. 実践:Excelでの重回帰分析
目的変数(Y):来店客数
説明変数(X):駐車場台数/取扱商品点数/5km圏内競合店数
手順:Excelのデータタブ → データ分析 → 回帰分析 → Y・X範囲設定(Xに説明変数、Yに目的変数) → 出力
<分析結果の読み方>
 P値(有意確率):0.05未満で「統計的に有意」と判断。
  →有意な変数:駐車場台数・取扱商品点数
   非有意な変数:競合店数(NS = not significant)
 影響度の比較(係数)
  数値の大きさだけでは比較できない(単位が異なるため) →「標準化(平均0・標準偏差1)」後に比較
  標準化後、取扱商品点数の方が駐車場台数より影響が大きいと判明。
  モデルの説明力:調整済みR² = 0.42(42%の来店客数変動を説明)
  F値に基づいてモデル全体の有意性を判断。p < 0.05なら有意。
結果は矢印付きの構造図で表現し、各矢印に係数を記す。(パス図)

4. 実務での活用ポイント
単回帰の繰り返しでは不十分:要因の重なりを同時に評価するため重回帰を用いる。
多重共線性に注意:例)取扱商品点数と売場面積のように高相関の変数を同時投入すると、モデルが不安定になる。
 →この状態を「多重共線性(マルチコ)」と呼び、モデル信頼性を下げる。
変数選定:性質の異なる指標を組み合わせることが重要(駐車場、商品点数、競合、スタッフ対応、回遊性など)。
 →こうした多角的な要因を組み合わせると、説明力の高いモデルを構築できる。
標準化の活用:係数比較や解釈のために前処理として実施。

5. まとめ
重回帰分析は、複数要因を同時に定量評価し、戦略判断に役立てる強力なツール。
P値・標準化係数・調整済みR²・多重共線性の4点を押さえれば、Excelで十分活用可能。
統計的に有意な差があっても、「ビジネス上意味があるか(So What?)」を常に考えること。
複雑な意思決定を、数値的根拠をもって支援する分析姿勢が重要。
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