結果概要:生活習慣病治療に関する患者意識調査報告


前へ前へ戻る 次へ進む次へ

結果4.ジェネリック医薬品と先発医薬品の評価

調査では、ジェネリック医薬品と先発医薬品の評価も確認した。ジェネリック医薬品の認知度は88.2%と高かったが、その意味あるいは内容まで理解している人は61.2%にとどまった。ジェネリック医薬品の服用経験について質問したところ、経験者は15.6%で、ジェネリック医薬品を服用しているかどうか「わからない」と答えた人が28.0%にのぼった(図7)。

図7 ジェネリック医薬品の認知度と服用状況(ともに単一回答)

図7 ジェネリック医薬品の認知度と服用状況(ともに単一回答)

また、ジェネリック医薬品を服用している高血圧患者のうち、現在、自分がジェネリック医薬品を服用していることを認識している者はわずか25%にとどまった(表2)。

表2 ジェネリック医薬品服用者の服用認識状況(%)

  現在服用している 過去に服用したことがある 服用したことはない わからない 不明
高血圧患者
(n=579)
11.1 3.5 55.3 30.2 0.0
うちジェネリック医薬品服用者
(n=64)
25.0 3.1 37.5 34.4 0.0

 


さらに、表3のようにジェネリック医薬品に関する特徴を情報提示した上で、認知度および魅力点・不安点を質問した。ジェネリック医薬品の認知度については、「開発費用がかからず薬代が安い」(76.9%)、「主成分は先発医薬品と同じ」(67.2%)、「効果と安全性は先発医薬品と同じ」(58.8%)の3項目が、他の項目に比べて非常に高かった(図8)。

表3 ジェネリック医薬品に関する説明

製薬会社が開発した新しいお薬を、先発医薬品といいます。ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許切れにともなって、ジェネリック医薬品メーカーが製造し、厚生労働省の承認を受けたお薬です。
ジェネリック医薬品は、
1.主成分は先発医薬品と同じ
2.効果と安全性は基本的に先発医薬品と同じ
3.開発費用がかからないので薬代(薬価)が安い
4.ジェネリック医薬品が製造されていない先発医薬品もある
5.1つの先発医薬品に複数のジェネリック医薬品があり、ジェネリック医薬品によって名称、製造方法、価格、生産量、品質管理体制が異なる
6.処方された場合、ジェネリック医薬品処方せん料、ジェネリック医薬品調剤料などが加算され、請求される
7.製造方法は先発医薬品と異なる場合がある
8.先発医薬品と異なる添加物が含まれている場合がある
9.実際に、患者さんで効果と安全性を確認する臨床試験は行われていない
10.先発医薬品からジェネリック医薬品に変わることで、先発医薬品と反応 (効果、副作用など)が異なる可能性がある
11.医療機関には、すべてのジェネリック医薬品がそろっているわけではない

図8 ジェネリック医薬品の説明に関する認知度(複数回答)

図8 ジェネリック医薬品の説明に関する認知度(複数回答)


また、ジェネリック医薬品の魅力点については、「開発費用がかからず薬代が安い」(85.7%)、「主成分は先発医薬品と同じ」(55.6%)、「効果と安全性は先発医薬品と同じ」(54.4%)と、認知度に関する回答と全く同じ傾向であった。一方、不安点については「先発医薬品と反応が異なる可能性がある」(63.3%)、「臨床試験は行われていない」(62.7%)、「先発医薬品と異なる添加物が含まれている」(56.6%)が上位を占めた(図9)。

図9 ジェネリック医薬品の魅力点と不安点(ともに複数回答)

図9 ジェネリック医薬品の魅力点と不安点(ともに複数回答)


同様に、先発医薬品についても、その特徴の説明文(表4)を提示した上で、認知度および魅力点、不安点をたずねた。特徴点の認知度上位3項目は、「新しく研究開発され登場した医薬品」(50.5%)、「薬価は以前の薬と同じくらいか少し高い」(46.6%)、「厚生労働省の承認を受けて発売される」(43.6%)であった。また、先発医薬品の特徴についての認知が「1つもない」と答えた人の割合も24.0%にのぼった(図10)。

表4 先発医薬品に関する説明

1.それまでにない、新しく研究開発され登場した医薬品
2.一般に10年以上の歳月と、さまざまな動物実験やヒトでの試験を経て、厚生労働省の承認を受けて発売される
3.巨額の開発費がかかるため、薬代(薬価)は一般に以前に使われていたお薬と同じくらいか、少し高い
4.10年以上にわたって、多くの患者さんでの使用実績がある
5.10年以上にわたって、有効性と安全性が吟味されている
6.厳格な品質管理を行っている
7.多くの患者さんに供給できる生産体制が整っている
8.多くの患者さんにいつでもどの医療機関でも供給できるように、安定供給のしくみが整っている
9.先発医薬品メーカーは、医療に貢献できるように、病気に関する啓発(新聞広告、市民講演会、医療機関のポスターなど)や患者さんのための資材作成(血圧手帳など)を積極的に行っている
10.専門知識をもった医薬情報担当者が、定期的に医療機関を訪問して、医師や薬剤師に情報提供を行っている

図10 先発医薬品の説明に関する認知度

図10 先発医薬品の説明に関する認知度


また、先発医薬品の魅力点の上位3項目は、「有効性と安全性が吟味されている」(58.3%)、「厚生労働省の承認を受けて発売される」(53.2%)、「多くの患者での使用実績がある」(51.4%)で、不安点は「薬価は以前の薬と同じくらいか少し高い」(58.7%)が他の項目に比べて圧倒的に高く、一方で「1つもない」と答えた人が29.0%みられた(図11)。

図11 先発医薬品の魅力点と不安点

図11 先発医薬品の魅力点と不安点


次へ進む次へ

JMAR
 
JMA Reserch institute inc